【電動シャッターで後悔】住んでから気づく5つのデメリットと失敗しない対策

【電動シャッターで後悔】住んでから気づく5つのデメリットと失敗しない対策

「便利そうだから」と人気の電動シャッターですが、実際には「思ったより使わない」「故障した」「修理費が高い」と後悔する声もあります。この記事では、建築士の視点から電動シャッターで後悔する理由と失敗しないための対策を分かりやすく解説します。
管理者:一級建築士| ganチャン
管理者:一級建築士| ganチャン


「せっかくマイホームを建てるなら、毎日の生活が便利になる電動シャッターにしたい!」そう考えている方は多いのではないでしょうか。

  • 防犯性が高くて安心できそう
  • 毎日の窓を開け閉めする手間が減って楽になりそう
  • 見た目に高級感があって格好いい

そんな魅力的な理由から、今の注文住宅ではとても人気がある設備です。


しかしその一方で、実際に家を建てて住み始めてから「こんなはずじゃなかった……」「手動にしておけばよかった」と後悔している人がいるのも事実です。


実際に住んでみると、

  • 思ったより使わなくてもったいなかった
  • 急に動かなくなって焦った
  • 修理にかかる費用が高すぎてびっくりした

といったリアルな悩みに直面することがあります。


せっかくの家づくりで後悔したくないですよね。


そこでこの記事では、建築士の視点から、電動シャッターで後悔しやすい5つの理由と、採用する前に絶対に知っておきたい失敗しないための対策を分かりやすく解説します。


この記事を読めば、あなたの家に本当に電動シャッターが必要かどうかがハッキリ分かり、予算を無駄にしない満足のいく家づくりができるようになりますよ!



電動シャッターで後悔する5つの理由


まずは、家を建てた後に「電動シャッターで失敗した」と感じる代表的な5つの理由を見ていきましょう。プロの視点から、なぜそれが後悔に繋がるのかを詳しく解説します。

後悔① 故障すると開閉できなくなる

電動シャッターの最大のデメリットは、電気で動く仕組みゆえに「壊れたら一切動かせなくなるリスク」があることです。
手動シャッターであれば、多少動きが悪くなっても自分の力で引っ張れば開け閉めができます。しかし、電動シャッターは以下のような部分が故障すると、ビクともしなくなってしまいます。

  • モーターの故障(シャッターを巻き上げる心臓部)
  • リモコンの故障(電池切れではなく、信号を送る機械自体の不具合)
  • 制御基板の故障(電気の命令を出すコンピューター部分)

これらが原因で、「完全に閉まったまま開かない」、あるいは「開いたまま閉まらない」という状態になってしまいます。

【実際にあった体験談】


「ある日の朝、仕事に行こうとしたらリビングのシャッターが全く開かなくなりました。


部屋の中は真っ暗だし、外の様子も見えない。


急いで修理業者を呼びましたが、仕事は遅刻するし、直るまでの数日間は暗い部屋で過ごすことになり本当に不便でした……。」


このように、日常生活に一瞬で支障が出てしまうのが大きなデメリットです。


また、台風の前など「今すぐ閉めたい!」というタイミングで動かなくなる恐怖もあります。


後悔② 修理費が高い

機械である以上、いつかは壊れる可能性がありますが、電動シャッターは修理にかかる費用が手動に比べて高額になりがちです。

【手動シャッターの場合】


紐が切れた、フックが壊れたといった部分的な部品交換で済むことが多く、費用も数千円〜数万円程度で収まることがほとんどです。

【電動シャッターの場合】


電気系統のトラブルやモーターの交換が必要になると、部品代そのものが高く、さらに専門の技術者による作業費がかかります。

【修理費用の目安】


故障の程度にもよりますが、モーターや制御装置の交換になると、1箇所につき数万円〜十数万円の出費になるケースもあります。


家を建てて10年〜15年ほど経ち、子どもの教育費などでお金がかかる時期に、この高額な修理費が急に発生するのは大きな痛手になります。


後悔③ メンテナンス費用が発生する

電動シャッターは「作ったら終わり」ではありません。


長く安全に使い続けるためには、定期的なお手入れや点検(メンテナンス)が必要です。


シャッターには、以下のようにたくさんの動くパーツがあります。

  • 可動部(ギヤやリンク部分)
  • シャッターが上下する左右のレール
  • 電気を供給するモーター周辺

これらに砂埃が溜まったり、油が切れたりすると、異音がしたり故障の原因になります。


数年に一度、専門業者に点検してもらう費用や、長年の使用による劣化への備えが必要になるため、「住み始めてからの維持費(ランニングコスト)」を手動よりも多く見積もっておく必要があります。


後悔④ 停電時に不便

地震や台風、大雪などの災害によって停電が起きたとき、電動シャッターは普段通りのボタン一つでは動かせなくなります。


「災害のときこそ、窓ガラスを守るためにシャッターを閉めたい!」と思っても、停電していると閉めることができません。


逆に、閉まっているときに停電になると、外の光が入らず家の中が真っ暗になってしまいます。


最近の電動シャッターには、停電時でも手動で開け閉めができる「非常開放機能(手動切り替えレバーなど)」がついている製品がほとんどです。


しかし、

  • いざという時に操作方法を知らない、説明書が見つからない
  • 切り替えても、シャッター自体が重くて女性や子どもの力では開けにくい

といった問題が起こりやすく、非常時にパニックになってしまう原因になります。


後悔⑤ 初期費用が高い

家を建てる段階で一番大きな壁になるのが、この「初期費用(オプション費用)」です。


同じ窓のサイズで比較した場合、手動シャッターから電動シャッターに変更すると、窓1箇所あたり数万円〜10万円以上の価格アップになります。


「せっかくなら便利にしたいから」と、リビング、寝室、子ども部屋など、家全体の窓(例えば4〜5箇所)をすべて電動シャッターにすると、それだけで数十万円の追加費用になってしまいます。


予算オーバーに悩みやすい注文住宅の計画において、この金額の差はかなり大きな負担になります。


電動シャッターと手動シャッターを徹底比較


ここで、電動シャッターと手動シャッターの違いを分かりやすく表で比較してみましょう。


どちらにも一長一短があることが分かります。

比較項目 電動シャッター 手動シャッター
開閉の楽さ ◎(ボタン一つで自動) △(窓を開けて手でおこなう)
初期費用 △(手動より数万円〜高い) ◎(標準仕様のことも多く安価)
故障リスク △(電気・機械トラブルあり) ◎(構造がシンプルで壊れにくい)
修理費 △(数万〜十数万円と高額) ◎(数千円〜数万円程度)
停電時の対応 △(手動切り替えが必要) ◎(いつでも普段通り動かせる)
高齢時の使いやすさ ◎(力がいらないので安心) △(腰や腕の負担になりやすい)


こうして比べると、電動シャッターは「毎日のラクさ・快適さ」に特化している反面、「コストや災害時のリスク」がデメリットと言えます。


逆に手動シャッターは、毎日の手間はかかりますが、経済的でトラブルに強いという安心感があります。


それでも電動シャッターが向いている人


デメリットを聞くと「電動シャッターはやめた方がいいのかな…」と思ってしまうかもしれませんが、そんなことはありません。


デメリットを理解した上でも、「絶対につけた方が生活が豊かになる人」がいます。


以下に当てはまる方は、電動シャッターの採用を前向きに検討すべきです。


大きな窓が多い家

リビングなどに設置する「掃き出し窓(人が出入りできる床まである大きな窓)」は、シャッター自体がとても大きく、手動で開け閉めするとかなり重いです。


毎朝・毎晩、重いシャッターを「よいしょ」と持ち上げるのは想像以上の重労働。


大きな窓がある間取りを予定しているなら、電動シャッターにする価値は十分にあります。


共働き家庭

20代〜40代の現役世代に多い共働き家庭。


朝は1分1秒を争うほど忙しいですよね。


手動シャッターだと、「窓を開ける→網戸を開ける→シャッターを閉める→網戸を閉める→窓を鍵をかける」というステップをすべての窓で行う必要があります。


夏は室内に虫が入るし、冬は冷たい空気が入ってきます。


電動シャッターなら、窓を閉めたままリモコンのボタンをポンと押すだけ。


身支度をしながらでも一瞬で開閉できるため、忙しい共働き家庭の時間を生み出してくれます。


高齢になっても住み続ける予定の人

注文住宅は、これから何十年も住み続ける大切な場所です。


30代の今は手動シャッターが苦にならなくても、60代、70代になったとき、毎日かがんだり背伸びをしたりしてシャッターを動かすのは、腰や関節の負担になります。


「老後の暮らしやすさ」まで見据えてマイホームを計画するなら、最初から電動にしておくのが安心です。


防犯意識が高い人

手動シャッターの手間を知っている人は、だんだんと「めんどくさいから、今日は閉めなくていいか……」と、開けっ放しにしがちになります。


これが一番の防犯上の隙になります。


電動シャッターなら心理的なハードルがゼロなので、毎日確実に閉めるようになります。


また、タイマー機能付きのリモコンを選べば、旅行中で留守のときも自動で夕方にシャッターが閉まるため、空き巣に「留守だ」と気づかれにくくする高い防犯効果が得られます。


電動シャッターで後悔しないための4つの対策


電動シャッターのメリットを活かしつつ、後悔をゼロにするための具体的な対策を建築士が伝授します。


契約前の打ち合わせで、ぜひ実践してみてください。

対策① 本当に必要な窓だけに厳選して採用する

「全窓を電動にする」か「全窓を手動にする」の2択で考える必要はありません。


場所に合わせて賢く使い分ける「ミックスプラン」が一番賢い選択です。

【電動シャッターをおすすめする場所】

  • LDK(リビング・ダイニング):一番大きな窓があり、毎日必ず開閉するため。
  • 主寝室:朝起きてすぐ、夜寝る直前にベッドの近くからリモコンで開閉できると非常に快適。


【手動シャッター(またはシャッターなし)でいい場所】

  • 子ども部屋・書斎:窓が小さく、開閉の頻度が低いため手動で十分。
  • 2階の人が出入りしない窓:そもそも防犯や防災の必要性が1階より低いため、シャッター自体を無くしてコストカットするのも手です。

このようにメリハリをつけることで、初期費用を数十万円単位で抑えることができます。


対策② メーカーの保証期間と内容を確認する

故障時の高額な修理費リスクを減らすために、ハウスメーカーやサッシメーカー(YKK APやLIXILなど)の「設備保証期間」を必ず確認しましょう。


通常のメーカー保証は1〜2年であることが多いですが、オプションで「10年間の延長保証」に加入できる場合があります。


数千円〜数万円の加入料で、10年間は何度壊れても無料で修理できるプランなどもあるため、引き渡し前に保証内容をしっかりチェックし、加入を検討しておきましょう。


対策③ 非常時の開放方法を事前に確認しておく

引き渡しの際、担当者から必ず「停電時のシャッターの開け方」の説明を受けます。


そのときに、取扱説明書を読み合わせるだけでなく、実際に自分の手で一度、手動切り替えをして動かしてみることを強くおすすめします。


一度体験しておくだけで、いざ大きな地震や台風で停電したときでも、パニックにならずに落ち着いて対処できるようになります。家族みんなでやり方を共有しておくのが理想です。


対策④ メンテナンス費用も将来の予算に入れておく

電動シャッターを採用したら、「これは10〜15年後に点検や部品交換でお金がかかる設備なんだ」と最初から割り切っておくことが大切です。


家のメンテナンス用貯金(修繕積立金)を毎月少しずつ貯める計画の中に、電動シャッターの維持費もあらかじめ組み込んでおきましょう。


心の準備とお金の準備ができていれば、将来いざ故障したときも「後悔」には繋がりません。


まとめ:優先順位を見極めて、賢いシャッター選びを!


今回は、注文住宅で人気の「電動シャッター」について、住んでから気づく後悔の理由と対策を解説しました。


重要なポイントをおさらいしましょう。

  • 後悔の多くは「故障・修理費・メンテナンス費」など、お金と維持の手間に関するもの。
  • 初期費用は高いけれど、毎日の「家事の時短」「体への負担軽減」というメリットは計り知れない。
  • 「全部の窓」ではなく、リビングなどの必要な場所だけに絞って導入するのが、予算を抑えて失敗しないコツ。
  • 建てる時の費用だけでなく、10年後、20年後の維持費まで考えて選ぶことが大切。

電動シャッターは、正しく選べば日々の暮らしを格段に便利にしてくれる素晴らしい設備です。


あなたのご家庭のライフスタイル(共働きなのか、窓の大きさはどのくらいか)や予算のバランスをじっくり考えて、本当に必要な場所に最適なシャッターを選んでみてくださいね。


後悔のない、素敵なお家づくりができることを応援しています!