
「収納は多いほど良い」は本当?
「収納はとにかく多いほうが安心」
「大容量の収納を作れば家は片付くはず」
注文住宅を計画していると、多くの方がそう考えます。
しかし実際には、
収納はたくさんあるのに片付かない
収納が使いにくくて物が出しっぱなしになる
老後になって収納そのものが負担になる
という後悔は少なくありません。
40代から60代にかけて家づくりを考える場合、今の暮らしだけでなく、10年後・20年後・30年後の暮らしまで見据えることが大切です。
実は片付かない家の原因は、収納不足ではありません。
本当の原因は、
が暮らしに合っていないことです。
老後の収納で本当に大切なのは、「量」ではなく「将来もラクに使えること」。
この記事では、建築士の視点から、老後に後悔しやすい収納計画の失敗例と具体的な対策をわかりやすく解説します。
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若い頃は気にならなくても、年齢を重ねると階段は大きな負担になります。
特に、
などの重い物は出し入れが億劫になります。
実際に私が相談を受けたご夫婦でも、
「2階の納戸に布団を収納していたが、70代になってから全く使わなくなった」
というケースがありました。
結果として、リビングの隅に物が置かれ続け、収納があるのに片付かない状態になっていました。
老後を考えるなら、
などを活用し、重い物は1階で管理できるようにしましょう。

吊戸棚や天袋は収納量を増やせますが、老後は危険です。
年齢を重ねると、
ため、高い場所の収納は使われなくなります。
転倒による骨折は、その後の生活に大きな影響を与えることもあります。
もっとも使いやすい収納位置は、
床から約60cm〜150cmです。
この範囲に、
を集約しましょう。
毎日使う物ほど、取り出しやすい位置に置くことが大切です。

収納は広ければ良いわけではありません。
奥行きが深すぎると、
という問題が起こります。
結果として、収納量は多いのに片付かない家になります。
収納の目安は、
程度が理想です。
収納は量ではなく、「一目で見渡せること」を重視しましょう。

大きなウォークインクローゼットは魅力的ですが、場所が悪いと後悔します。
例えば、
という間取りでは、毎日長距離を移動することになります。
老後になると、この移動が大きな負担になります。
おすすめは、
です。
「使う場所の近くに収納する」
これが片付く家の基本です。

意外かもしれませんが、
収納が多いほど片付かなくなることがあります。
収納があると、
「まだ入るから捨てなくていい」
という心理が働きます。
その結果、
が増え続けてしまいます。
これからの家づくりは、
「収納を増やす」
ではなく、
「物を増やさない」
という考え方も重要です。
収納計画は人生の後半戦を見据えて考えましょう。

収納率の目安は一般的に、
程度といわれています。
ただし、
収納率15%以上あっても片付かない家は珍しくありません。
大切なのは収納量ではなく、
です。

将来は1階だけで生活できる状態を目指しましょう。
腰から肩の高さを中心に計画します。
収納は大きさより配置が重要です。
子ども独立後の使い方まで考えた可変性のある収納がおすすめです。

収納の失敗は、家が完成してから簡単には直せません。
特に、
などは設計段階で決まります。
そのため、住宅会社1社だけで判断するのではなく、複数の間取り提案を比較することが大切です。
無料で間取り提案や資金計画を比較できるサービスを活用しながら、自分たちに合った収納計画を見つけていきましょう。

注文住宅の収納計画で大切なのは、収納の量ではなく使いやすさです。
老後に後悔しないためには、
という考え方が重要です。
若い今だけでなく、10年後、20年後、30年後の暮らしまで見据えた収納計画を行うことで、年齢を重ねても快適で片付けやすい住まいになります。
「収納は多いほど良い」ではなく、
「将来もラクに使える収納か」
という視点で家づくりを進めていきましょう。